身体的拘束最小化に向けた当院の指針

美濃市立美濃病院では、患者さんの尊厳を守り、安全で安心な医療・看護を提供するため、身体的拘束を原則として行わない方針を掲げています。

1.私たちの基本的な考え方

身体的拘束は、患者さんの尊厳を傷つけるだけでなく、身体機能の低下や精神的な苦痛を招く重大な行為です。 当院では「身体拘束をしない医療・看護・支援」を原則とし、安易に拘束に頼ることを厳に慎みます。やむを得ず実施しなければならない場合でも、多職種によるチームで検討を重ね、必要最小限の範囲と期間に留め、常に早期解除を模索し続けます。

2.当院が取り組んでいること

「身体拘束ゼロ」を目指し、病院全体で以下の取り組みを推進しています。

◆日常ケアと環境の工夫

  • 原因の探求: 「なぜ不穏な状態になるのか」を、痛みや体調不良、不安などの面から多角的に分析し、原因を取り除くケアを優先します。
  • 環境の整備: 離床センサーや衝撃緩和マットを活用するなど、拘束に頼らず安全を確保できる環境を整えています。
  • 尊厳を守る会話: 相手をコントロールするような言葉(言葉による拘束)を排除し、信頼関係を築くコミュニケーションに努めます。

◆組織的な体制

  • 専門チームによる回診: 医師、看護師、薬剤師、リハビリスタッフ、社会福祉士などによる「認知症ケアチーム」ならびに「身体拘束最小化委員会」を設置しています。 毎週、病棟を巡回して患者さんの状態を確認し、拘束を解除するための具体的な検討を行っています。
  • 継続的な教育: 全職員を対象とした研修を年2回以上実施し、知識の普及と技術の向上に努めています。

3.緊急やむを得ず実施する場合について

患者さんご本人や他の患者さんの生命・安全を守るために、どうしても他に手段がない「緊急やむを得ない場合」に限り、以下の3つの条件(切迫性・非代替性・一時性)を全て満たしているか厳格に判断した上で実施することがあります。

  1. 切迫性: 生命や身体に危険が及ぶ可能性が著しく高いとき。
  2. 非代替性: 拘束以外の方法が他にないとき。
  3. 一時性: 状態が改善するまでの一時的なものであるとき。

その際は、実施内容や理由を詳細に記録し、ご家族へも丁寧な説明を行い、ご理解いただけるよう努めます。

令和7年度 身体的拘束の実施率

退院患者の在院日数の総和(分母)分母のうち、身体的拘束日数の総和(分子)身体的拘束の実施率
    35028    690    2.0%
身体的拘束最小化に向けた当院の指針