外科

概要

~幅広い分野の診療を提供します~

胃・大腸・肝・胆のう・すい臓などの腹部疾患を中心に、甲状腺・乳腺・末梢血管・呼吸器まで幅広い診療を行っています。専門外来では、静脈瘤、乳がん、痔などの肛門疾患をあつかっています。
女性外科医師による診察も行っておりますので、特に乳腺・肛門疾患の方はご利用ください。
日本外科学会・日本消化器外科学会の研修施設として認定されています。

病気と治療を知って健康になろう!!

スタッフ

病院長 診療部長 阪本 研一
診療部長     橋本 高志
医師       杉本 舞子
医師       森 旭弘

内視鏡下手術

~小さな傷で、術後の痛みも少なく、回復も早い~
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内視鏡下手術とは、お腹や胸などに小さな穴を開け、そこから内視鏡(カメラ)や手術器具を入れて、モニターの映像を見ながら行う手術です。小さな傷で手術を行うため、術後の痛みが少なく、回復も早く、早期の退院が可能なため、女性の方や高齢の方、働き盛りの忙しい方に恩恵の大きな手術方法です。

早期がん・胆石・鼠径ヘルニア・自然気胸などに多く行われますが、進行がんの方でも行える場合もあります。

美濃病院では平成15年以来、内視鏡下手術を多くの方に行ってきました。安心して内視鏡下手術を受けていただける環境が整っています。

胆のう疾患に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術

~さらに傷が目立たない単孔式腹腔鏡下胆嚢摘出術を行っています~
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胆のうの病気で一番ポピュラーなのが胆石症です。食事の後に右のわき腹やみぞおち、背中に違和感や痛みを感じる方は胆石症の可能性があります。症状が重くなると胆のう炎を起こしたり、発熱・嘔吐(おうと)・黄疸(おうだん)を伴うこともあります。偶然、検診などで胆のうに石を指摘されたなど症状のない方の約20%が将来発症するといわれています。症状を起こした場合、そのまま放置しておくことで、胆のうがんになる場合もありますので、症状のある方には治療が行われます。胆石症のほかにも、無症状の胆のう結石、胆のうポリープや胆のう腺筋症(せんきんしょう)では治療が必要な方がみえますので、専門医にご相談ください。

胆のうの標準治療は内科治療ではなく胆のう摘出術です。1時間前後の内視鏡下手術で1週間前後の入院で生活復帰できます。通常4ヵ所の小さい穴で行いますが、美濃病院では平成22年から1ヵ所の穴から全ての手術を行う単孔式腹腔鏡下胆嚢摘出術も導入しております。

鼠径ヘルニア(脱腸)

~「脱腸かな?」と思ったら~
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太ももの付け根(鼠径部:そけいぶ)がふくらむ方は、鼠径ヘルニア(脱腸)かもしれません。外にとび出た腸は通常、横になればお腹の中に引っ込んでしまいます。しかし、この病気の怖いところは、とび出た腸が突然、もとに戻らなくなってしまうことがあることです。この場合、ふくらみは急に硬くなり、押さえても引っ込まなくなり、お腹が痛くなったり吐いたりします。数時間以内に対処しないと腸に穴が開く危険性があります。そのような事態をさけるために早めの治療をお勧めします。

脱腸は薬では治りませんので手術が必要です。美濃病院では平成26年から腹腔鏡下ヘルニア手術を採用しており、術後の痛み、突っ張り感は少なく、翌日から歩行できて再発率も低い体にやさしい治療を1週間以内の入院で受けていただけます。

下肢静脈瘤は血管外来

足の血管がミミズのようにふくらむ下肢静脈瘤は、人間が立って歩くゆえにおきる病気で、程度の差こそあれ30歳以上の3人にひとりは、この病気を持っていると言われています。

立つとふくらむ、目立たなくても、長時間立っていると痛い、足がむくむ、疲れやすい、かゆい、湿疹やしみがある、こむらがえりがよく起こる・・・・というのも下肢静脈瘤の症状です。「遺伝、出産、立ち仕事、年齢」と関係があり、女性に多いのですが、男性でも立ち仕事の方は要注意です。妊娠後に発症し、立ち仕事に従事しているうちに、年齢とともに進行するのが典型例です。

自然に治ることはなく、かゆみ、色素沈着、皮膚炎、静脈炎を繰り返しながら、最後には難治性の皮膚潰瘍になってしまいます。この病気は、停滞した血液が固まり、肺に流れてつまる肺塞栓症という突然死の原因になります。長時間飛行機に乗ったときに起きるエコノミー症候群や車の長時間運転による突然死と同じメカニズムです。

治療は、専用の弾性ストッキングの着用、静脈抜去術・高位結紮術などの手術、硬化療法(薬を注射して静脈瘤を固める)を組み合わせて行います。外来でできるものから日帰り手術、3~4日の入院が必要なものまで、麻酔法も局所麻酔・脊椎麻酔・全身麻酔があり、症状と患者様のご希望に合わせて幅広い治療選択ができます。

乳がんは乳腺外来

~女性のがん第1位、どんどん増えています~

乳がんは、日本女性の10人に1人が乳がんにかかるといわれています。乳がんは40歳代から60歳代が発症のピークです。乳がんは、早期に発見すれば乳房を温存することも可能で、ほとんど命を脅かすことはありません。乳がんは、自分で発見できる数少ないがんの一つで、定期的な自己検診が大切です。乳がんは、“しこり”を形成するタイプと形成しないタイプに分かれ、前者には触診が有効ですが、10円玉より小さいと見つけることができませんので、マンモグラフィー・超音波検査を受ける必要があります。乳がんで命を落とすことなく快適な人生をすごすためにも、市町村のがん検診を2年ごとに受けることがとても大切です。

美濃病院は、仕事や子育てで平日に検診が受けられない方のために全国ピンクリボン運動「マンモサンデー(毎年10月第3日曜日)」に成27年から参加しております。平成28年の「みの健康管理センター」開設を機に、最新の診断機器を導入し日曜検診の回数を増やしました。乳腺担当医全員が乳がん検診マンモグラフィー読影認定医の資格を有し、女性医師・女性技師が診察・検査を行います。

乳がんは、治療開始後10年間におよび定期的に外来診察が必要な病気です。美濃病院では、診断はもちろん、乳房温存を含む乳がん手術・化学療法を行っており、放射線治療・乳房再建術といった特殊治療は他施設と連携して、地域の患者様に安心して地元で治療を受けていただけるような治療体制が整備されています。

痔などは肛門外来

~恥ずかしがらずに、早めの受診と治療を~
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①硬化療法(ジオン注)
内痔核を切除しないで患部注射により治す新しい治療法で、入院が必要です。
切除しないために、治療後の痛みがとても少ないのが特徴です。

②ゴム輪結紮法(ヘモパッチン)
内痔核をゴム輪で結んで治す外来で受けられる体にやさしい治療です。

③PPH法
内痔核、直腸脱などに効果がある特殊な機器を用いた手術方法で、入院が必要です。
切除と縫合を肛門内のみで行うため、術後の痛みが少ないのが特徴です。

④結紮切除術
従来から行われている手術方法で、入院が必要です。
重度の内痔核・外痔核ほか、幅広い病状に対応できるのが特徴です。

代表的な病気と治療について紹介いたしました。
お気軽にご相談ください。