美濃病院“うだつ研修”の特徴
“うだつの上がる研修”を紹介します
少子高齢化時代を迎え大きく変化する現場の医療ニーズに、限られた社会的資源で質量共に効率よく対応することが求められています。未来の医療を担う若き医師が現場のニーズに応え、個としては良好なライフワークバランスの中で働きがいを享受するためには、細分化された専門的スキルだけではなく、今まで以上に総合的な臨床力と見識が必要とされます。当院の医師の多くは総合医関連の資格を有し総合診療と専門診療をバランス良く提供する働き方をしています。
美濃病院は岐阜市から1時間以内と比較的近くにありながら、既に10~20年後の岐阜医療圏はじめ全国の医療圏が置かれる社会構造に達した地域にあります。人口約2万人の美濃地区の医療ニーズに対して、地域を診る総合診療医としての役割と専門医としての役割をバランス良く提供している典型的な専門併設型の地域医療支援病院です。美濃病院が位置する中濃医療圏は岐阜県の5つの医療圏の中で最も医師の少ない医療圏でもあります。
美濃病院での研修目標は、限られた医師数と医療資源で地域の医療ニーズに応えるために必要不可欠な総合臨床と専門臨床をバランス良く提供する働き方と医療供給システムを学ぶことにあります。病院は地域医療を守るために“期待される医師像”を明確にしています。研修を通して典型的な地域密着型病院での働き方を経験していただけます。

美濃市のシンボル 江戸の豪商たちが、富と粋を競った「うだつ」
“うだつ”とは、屋根の両端にある防火壁。江戸時代、類焼を防ぐ工夫として、切妻平入りの町屋の両端の妻を一段高くした“うだつ”が設けらた。しかし、この“うだつ”は、一丁前の店を構えなければ上げられません。豪商たちは、“うだつ”を上げることはもとより、富と粋の象徴としてその意匠も競い合いました。そんな“うだつ”のある家も年々減り、今最も多く残っているのは美濃市常盤町・相生町・本住町・泉町です。国の重要文化財として指定されている家もあります。
1.基本カリキュラムの種類と特徴
①地域診療ユニット(選択研修)
1)内科系
内科外来は専門外来と総合外来に二分されています。常勤・非常勤の専門医数名で編成される“みの糖尿病センター”では中濃地区の糖尿病治療の中核施設として専門医療を提供しています。同じく、“みの内視鏡センター”では年間約3000件の内視鏡検査を行っており、健診も含めて地域がん診療に貢献しています。総合外来においては、幅広いプライマリーケア能力を要する研修機会に恵まれています。
2)外科系
常勤医師2名で年間約200件の手術を施行しています。消化器一般外科の手術が中心で内視鏡外科手術が全身麻酔総件数の約1/3を占めており、胃癌・大腸癌をはじめ幅広く行われています。地域医療から先進分野までの幅広い外科研修が可能です。医師数が少ないため実技参加の機会に恵まれています。
3)整形外科系
常勤医師2名で年間300~350件の手術を施行しています。近隣に救急センターがあるため外傷よりも脊椎、関節の変性疾患手術の割合が多いのが特徴です。脊椎疾患では腰部脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアに対する顕微鏡を用いた低侵襲手術を、関節疾患では関節鏡手術や人工関節置換術を行っています。地域密着型病院のため診断から治療、術後フォローアップまでを一貫して行うことができます。医師数が少ないため実技参加の機会に恵まれています。
4)横断研修型
上記の3つの診療科のうち複数を組み合わせて、柔軟に地域総合診療医を育成します。当院の手術件数は年間約800件あり、入院病床122床の小規模病院ながら最小限のスタッフで密度の濃い外科系治療を効率的に施行しています。外科、整形外科の両手術を対象とした手術研修も選択できます。
②地域医療ユニット(必須研修)
すべての入院患者にMSWや看護部門を中心とした多職種協働による入退院支援を手厚く行い、円滑に在宅治療へ移行できるようにサポートしています。院内に訪問看護ステーション“清流”を併設しており、在宅移行後は地域の診療所と連携して地域循環型の医療をサポートしています。以下の必須研修を個々の症例の流れを重視した連続性のあるプログラムにより病院内外で実地研修することで、地域医療を構成する当院、訪問看護ステーション、診療所の連携モデルを学ぶことができます。また、自治体病院として展開している予防医療も研修していただけます。
- 1)病診連携
- 「一般外来」を介して地域における病院医師の役割を学ぶことができます。
原則最低週4枠の担当をプログラム化しております。 - 2)退院支援
- 3)在宅医療(診療所研修・訪問看護)
- 最低1日以上(半日×2回以上)の指導医同伴での研修をプログラム化しております。
- 4)健診
2.研修カリキュラムの選択と調整
原則として「地域診療ユニット」を1週間単位で選択することとなります、希望により4週間同じ診療科もしくは複数の診療科を横断的に組み合わせることも可能です。「地域医療ユニット」の各項目は症例に応じて随時スケジューリングすることで、幅広い研修を行うことを可能とします。スケジュール調整は、研修医とプログラム責任者が行います。
また、「地域診療ユニット」では、時間内救急医療とNSTほか多職種協働のチーム医療実習を行います。希望があれば、指導医のもとに平日当直の副直研修を行うことができます。
2026年度(令和8年度)研修カリキュラム

うだつの上がる町並み(伝統的建造物群保存地区)
1.受け入れ対象病院(登録されている派遣元病院)
| 協力型臨床研修病院 | 岐阜大学医学部附属病院 |
| 研修協力施設 | 岐阜大学医学部附属病院 岐阜県総合医療センター 羽島市民病院 中濃厚生病院 岐阜市民病院 岐阜赤十字病院 松波総合病院 中部国際医療センター |
2.研修期間
4週間±α
3.指導体制
| プログラム責任者兼指導者 | 美濃市立美濃病院 内科部長 | 藤川 耕 | 総合診療専門医・指導医 日本プライマリ・ケア連合学会 認定医 地域包括医療・ケア認定医 日本地域医療学会 地域総合診療専門医・指導医 |
| 指導者 | 同 院長兼外科部長 | 阪本 研一 | 日本外科学会 指導医・専門医 日本消化器外科学会 指導医・専門医 日本消化器病学会 専門医 地域包括医療・ケア認定医 日本地域医療学会 地域総合診療専門医・指導医 日本病院会 病院総合医 |
| 同 副院長兼内科部長 | 横家 正樹 | 日本循環器学会 専門医 日本内科学会 認定内科医 日本心臓リハビリテーション学会 指導士・評議員 地域包括医療・ケア認定医 日本地域医療学会 地域総合診療専門医・指導医 日本病院会 病院総合医 |
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| 同 外科部長 | 橋本 高志 | 日本消化器外科学会 認定医 日本病院会 病院総合医 |
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| 同 整形外科部長 | 大橋 稔 | 日本整形外科学会 専門医・指導医 日本整形外科学会脊椎脊髄病医 日本整形外科学会認定リウマチ医 日本整形外科学会スポーツ医 日本スポーツ協会公認スポーツドクター |
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| 同 内科部長 | 高橋 敬治 | 日本プライマリ・ケア連合学会 認定医 地域包括医療・ケア認定医 日本地域医療学会 地域総合診療専門医・指導医 日本病院会 病院総合医 |
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| 同 内科部長 | 宮崎 恒起 | 地域包括ケア医療・ケア認定医 日本地域医療学会 地域総合診療専門医・指導医 |
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| 同 内科医師 | 児玉 篤典 | 地域包括医療・ケア認定医 日本地域医療学会 地域総合診療専門医・指導医 日本病院会 病院総合医 |
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| 同 整形外科医師 | 坂口 康道 | 日本整形外科学会 専門医 日本整形外科学会脊椎脊髄病医 日本脊椎脊髄病学会 指導医 日本リウマチ学会 専門医 |
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| 研修協力施設 | 総合在宅医療クリニックみの | 密山 要用 | 日本プライマリ・ケア連合学会 家庭医療専門医・指導医 |
4.一般目標
将来の専門分野にかかわらず地域医療の果すべき社会的役割を認識し、地域の医療ニーズに応えるために必要な医師の資質と医療システムを理解し、基本的な診療を実践する。
5.行動目標
(プロフェッショナリズム)
1)美濃病院の運営方針を理解できる
2)自己研鑽の習慣を持ち続け、臨床上の問題点を解決するために情報を収集できる
(患者ニーズ)
3)患者及びその家族と良好な信頼関係を築くことができる
4)患者中心の立場で行動し真摯な姿勢で診療を行うことができる
(患者マネージメント)
5)地域性を理解した上で専門性の高い医療と地域医療をバランスよく提供できる
6)病診連携・退院支援・医療ネットワークを理解して適切に行動できる
(チーム医療)
7)他の医師や他職種スタッフと協調し、リーダーシップを発揮できる
8)上司の指示のもと組織的に業務を遂行できる
(問題対応能力)
9)医師として一定量の業務をコンスタントに遂行できる
10)業務効率・経営効率を考慮して業務を遂行できる
6.その他
受け入れ研修医数 毎月2名(各選択研修プログラム1名まで)
宿 泊 病院敷地内に官舎2部屋あり
