みの糖尿病センター

概要

糖尿病は日本だけでなく、世界レベルで増加しています。国際糖尿病連合によると、世界で10秒にひとりが糖尿病によって命を奪われています。国連もその重大さに対し、「糖尿病への理解を深め、世界を挙げて対策に取り込むこと」を盛り込んだ国連決議を採択しました。

日本医師会、日本糖尿病学会、日本糖尿病協会による糖尿病対策推進会議と岐阜県医師会の協力による糖尿病病診連携体制協議会による県内各地での治療連携もすすんでいます。

みの糖尿病センターは、糖尿病病診連携体制協議会により中濃地区における糖尿病治療の基幹病院に選定されています。糖尿病専門外来数を拡張し、より多くの糖尿病と糖尿病予備群のフォローアップが可能になっています。スタッフによるフットケア外来、インスリン自己注射指導、運動療法指導などのサービスを提供しています。また、インスリン注射外来導入にも力を入れています。

これからの糖尿病治療は、病診連携(病院と診療所の連携)が中心です。普段は、かかりつけ医に通院しながら、定期的合併症検査や血糖コントロール不良時の教育入院またはシックデイのときなどは、みの糖尿病センターに通院や入院するといった診療形態をとっていく方の増加が予想されます。みの糖尿病センターでは、近隣のクリニック、医院とのパートナーシップ関係を充実し、中濃地区全域の病診連携をすすめていきたいと考えています。

スタッフ

内科医師伊藤 勇
眼科医師岩崎 雄二

美濃病院の日本糖尿病療養指導士

日本糖尿病療養指導士とは、日本糖尿病療養指導士認定機構が与える資格で、糖尿病とその療養指導全般に関する正しい知識を有し、医師の指示の下で患者様に熟練した療養指導を行うことのできる医療従事者のことです。

日本糖尿病療養指導士(CDEJ) 12名
看護師をはじめ、薬剤師、管理栄養士、理学療法士、臨床検査技師など多職種の糖尿病療養指導士取得者がおり、各分野の専門性を活かしチームで糖尿病治療にあたっています。

岐阜県糖尿病療養指導士(CDE岐阜) 11名

リンク
・岐阜県糖尿病協会
・日糖協(社)日本糖尿病協会
・岐阜県糖尿病対策推進協議会(岐阜県医師会)
・日本糖尿病学会
・日本糖尿病療養指導士認定機構
・岐阜県CDEネットワーク
・日本糖尿病・妊娠学会
・日本病態栄養学会
・日本肥満学会

パートナーシップ病院一覧

美濃市 (五十音順) 堅田外科、そね医院、滝谷医院、てらしまクリニック、なかの内科クリニック、みの長村医院

関市 (五十音順) 石木クリニック、大前医院おぜ診療所、島袋内科、平岡医院

岐阜市 (五十音順) 岐阜大学医学部付属病院 糖尿病代謝内科、岐阜ハートセンター、長良医療センター、松井医院

テーラーメイド医療

糖尿病は、その人に適したスタイルの治療が必要です。一流のスーツは採寸して作ります。医療だって同じです。
人にはそれぞれその身長、体重、仕事、合併症にあわせた治療法があるはずです。しかも、糖尿病の原因は同じではありません。個々に適した治療法の選択、それを『テーラーメイド医療』といいます。
このきめ細やかな医療を提供するために、美濃病院では医師を中心に、看護師、薬剤師、理学療法士、管理栄養士、臨床検査技師などからなる糖尿病センター治療スタッフを組織しています。

スタッフには正しい知識や指導法を伝えることのできる糖尿病療養指導士が揃っており、各専門分野を生かし様々な角度から患者様をチェック、サポートできる体制をとることにより、患者様に最適なテーラーメイド医療を提供しています。

関連用語

定期的合併症検査
以下の検査は必要に応じてなされるもののうち、当センターで検査可能なものです。
① 血管系障害・・・頭部CT、頭部MRI/MRA、心電図、負荷心電図、頚動脈エコー、心エコー、PWV/ABI/ABI-AI/TBI
② 腎機能障害・・・クレアチニンクリアランス、尿中アルブミン値、尿蛋白定量
③ 神経障害・・・神経伝達速度(運動神経/感覚神経)、CVR-Rによる自律神経機能評価、C-64音叉による振動覚検査、タッチテスト、残尿エコー測定、ウロフローメトリー
④ 眼科関連・・・蛍光眼底造影

教育入院/血糖コントロール入院
我々は、自分たちで作り上げた教育入院クリティカルパス(見本PDF)を利用しています。毎週月曜日から1週間の予定です。現在、毎週2~3名の方が利用されています。糖尿病に対する知識をパンフレット、ビデオ、講義・指導の形式で受けて頂きます。
患者様がこれまで持っていた、漠然とした糖尿病に対する不安や間違った知識を修正し、血糖コントロールに対し成果があがっています。教育だけでなく血糖の安定を希望して、さらに1~2週間入院を延長されるかたも多くいらっしゃいます。

シックデイ
あなたの糖尿病が、いつもはコントロール良好であっても、急性感染症、急性消化器疾患、外傷、急性ストレスなどのためにコントロール不良状態に陥ることを言います。シックデイでは、インスリン需要の増大、食事摂取不足などによる血糖変動が起こります。一般には高血糖となることが多いです。高血糖と脱水の補正が必要となることが多いので、必要に応じて来院して頂くことになります。

美濃糖友さくら会

私たち『みの糖友さくら会』は、美濃病院やその近隣の診療所に通院している糖尿病患者の会です。さくら会の歴史は古く、岐阜県内にある36の糖尿病友の会 のなかでも古参のひとつで(2番目に古い会です)、昭和47年に発足しています。現在の会員数は78人です。勉強会の開催やウォークラリーへの参加など、 年間を通じてイベントや会への企画・参加をしています。
さくら会が所属する日本糖尿病協会は、全国に約8万人の会員を持ち、糖尿病に関する正しい知識と養生法を普及、実践することを目標にしています。 また、日本医師会や日本糖尿病学会とともに、正しい糖尿病の知識を普及させ、患者さんに無駄のない治療(自己管理)をして欲しいと考えて います。

毎年、約14000名方が、糖尿病性腎症によって血液透析導入となっています。 毎年、それぞれ約3000名の方が糖尿病による合併症のために下肢切断や失明となってい ます。
ご存知のように、糖尿病治療には食事療法や運動療法などの「自己管理」がとても大切です。しかし、「自己管理が大切」と分かってはいても、なかなか実行 に移せないものです。そんな時、友の会の仲間やスタッフに相談して、こんなコツ、あんな克服法を伝授しあったり、また、経験談を聞いて勉強したりすること はとても役に立ちます。「糖尿病になってしまった」けれどもどうしたらいいのか分からない、と悩んでいる方いらっしゃいませんか?是非、一度、私たちに声 をかけてください。より良い血糖管理を目指して共に頑張りましょう。

興味のある方は、美濃糖友さくら会事務局(美濃病院内 電話0575-33-1221 内線977)須田までご連絡ください。

研修会等参加費の助成について(87KB)

美濃糖友さくら会 事務局通信

さくら会 事務局通信No.64 (PDF)